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財布に札束を入れて持ち歩くべし

ミニマリストっぽくない話ですが、現金を多めに手元にキープする話をします。

 財布の中身をシンプルにするという話の流れで、「現金を持たずキャッシュレスにする」という試みが一部で流行っています。

現金を持たないことで、財布の中身がすっきりすると、確かに気持ちがよいです。でも、キャッシュレスの生活にはいくつもの問題点があり、ミニマリストは現金を持ち歩くべきだと考えるに至りました。

1.超低金利の今、銀行預金してはいけない

 銀行預金の金利は非常に低く推移しています。普通預金に預けると年利0.025%、定期預金に預けても微々たるものです。さらに、ATM利用料が発生すると108円~216円程度の手数料が1取引ごとに徴収されます。自分のお金を預け、それを引き出すのに、手数料を払うとかおかしいと感じませんか?手数料が一度徴収されるだけで、預金の金利なんて吹き飛んでしまいます。

銀行に預金されたお金は、銀行が貸し出しに回して利ざやを稼ぐために使われます。庶民からお金を預かってそのお金で日本国債を買うだけの簡単なお仕事を銀行は圧倒的な資金力で行っているのです。私たちは、銀行に大儲けさせるために預金しているのではなく、銀行の決済サービスを利用するために預金しているのです。この超低金利時代に、普通預金に多額のお金を預けるなんて愚かなことです。

公共料金の引き落としやクレジットカードの引き落としなど、自分で振り込む労力を削減するために役に立つ金額を超える金額は、普通預金ではなく、自分のサイフに入れて持ち歩くか、投資に回しましょう。

2.キャッシュレス社会の見えないコストに気づけ

 クレジットカードや電子マネーなど、現金を持ち歩かないで済む手段が多数あります。また、Tポイントをはじめとしたお得なポイントサービスも次々と生まれています。けれども、ここで気にしてほしいことは、これらのサービスは、必ず、サービス提供者が幾らかの金銭的利益を得ていることです。すなわち、私たちは、サービス提供者に幾らか余計に支払いをしているのです。

これらのサービスを維持するための費用は、私たちには直接は請求されません。しかし、私たちが購入する商品等の価格には、これらの費用が上乗せされています。たとえばクレジットカードは、加盟店が、商品代金の何%かをクレジットカード会社に支払っています。これは、加盟店の自腹で支払う建前ですが、商売を行う上でのコストとして、商品代金に上乗せされます。カード利用者のみに対して上乗せすると規約違反なので、すべての利用者にコストを負担させることになります。また、電子マネーも同様に、私たちが発行会社に幾らかのお金を献上するシステムになっています。これらのコストは、直接は見えない形で私たちに転化されるので、気づかないかもしれません。

クレジットカードでも電子マネーでも現金でも同じように商品代金にコストが上乗せされるのであれば便利な手段を選んで使うというのも良い方法ですが、めったに使わないクレジットカードに年会費を払ったり、自分にとって使い勝手の悪い電子マネーにチャージしたまま放置したりしているようであれば、今すぐ手当が必要です。

3.購買力というパワーを感じろ

 「お金は究極の精神安定剤」とよく言われます。預金を持っているだけで、今後の生活に対する不安が解消するものです。現金をたくさん持ち歩くことにより、銀行預金の残高があること以上に精神の安定を得ることができます。

幸い、日本は非常に治安が良く、強盗に会うリスクは諸外国と比較してとても少ないですから、サイフの中に多めに現金を入れて持ち歩くことができます。

さらに、多めの現金を財布に入れて持ち歩くことは、「消費欲のコントロール」にも効果があります。つまり、現金をたくさん持っているほうが、無駄な消費は少なくなるのです。

お金があればあるだけ使ってしまうという話はよく聞きますが、これは、「今消費しないといけない」という渇望感に近い誤った感情が欲望を支配しているから起こる現象です。「今買わなくてもいつでも買える」と感じることができれば、欲が自然になくなります。財布の中に現金が多く入っていることにより、「今買わなくてもいいや」という正常な判断を後押しすることができるのです。言い換えれば、購買力という強力なチカラを手元に持っていることにより、心に、そして行動に余裕を与えるのです。

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サイフにお札を100枚入れて持ち歩いています。すべて野口英世先生ですが。

 

2015.12.25追記

結果報告です。 

sitara.hatenablog.com