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Windows 10 搭載モバイルノートの「買ってはいけない」仕様とは

ノートパソコンを買い替えたので、新旧の仕様を比較しつつ、Windows 10を快適に使うために必要なスペックを挙げてみます。

 

 今回比較する2機種

今回は、以下の2機種を比較してみます。

 

旧機種 VAIO Pro 11 VJP1111 series (VJP111B01N) 

  • CPU: core i3 4030U(1.9GHz)
  • メモリ: DDR3L 4GB (オンボード・増設不可)
  • ストレージ: SATA SSD 128GB (mSATA・片面実装)
  • その他の細かい仕様はこちら (VJP1111AXが比較的近い構成) 

新機種 VAIO SX12 VJS1211 series (VJS121C11N)

  • CPU:core i5 8254U (1.6GHz)
  • メモリ:LPDDR3 8GB (オンボード・増設不可)
  • ストレージ:PCIe SSD 256GB (M.2 NVMe)
  • その他細かい仕様はこちら(VJS12190311Bが比較的近い構成)

旧機種のボトルネックは「メモリ」

旧機種は、Windows 8.1世代のノートパソコンですが、Windows 10の無償アップグレードの対象機種なので、スムーズにアップグレードすることができます。しかしながら、Windows 10にしてから、動作がもっさりするようになってしまいました。

Windows全般において、物理メモリに余裕がなくなるとパソコンの処理速度が全体的に遅くなります。これは、不足したメモリを、メモリよりも低速なSSDで補うことが原因です。メモリの増設ができない機種では、このようにメモリが不足するようになってきたら、諦めて買い替えるしかありません。この機種の場合、一般的な使用時でも、搭載されている4GBのうちの90%以上を常に利用している状態でした。特に、メモリ使用量が多いことで有名なfirefoxを快適に利用するためにはWindows 10 & 4GBメモリでは力不足です。

物理メモリが不足してしまうと、CPUの能力に余裕があっても体感速度が大きく低下してしまいます。私のVAIO Pro 11に搭載されているcore i3は、1.9GHz動作時には、CPUには余裕があるがメモリが不足している状態であり、このために動作がもっさりしていました。

なお、ノートパソコンは、省電力で動かすためにCPUのクロック数を下げることができます。VAIO Pro 11 では、定格の40%程度(0.8GHz)までクロックを下げることができるのですが、そうすると、今度はCPUがボトルネックになります。i3-4030Uをクロックダウンすると、タスクマネージャでCPU利用率が42%で張り付き状態となり、Windows 10を快適には使えません。

Windows 10は、何もしていなくても?GB程度のメモリを使っている。

最近のノートパソコンは、8GBのメモリを搭載しているものが主流ですが、4GBモデルもラインナップされており、少しお安いので惹かれるかもしれません。

しかしながら、4GBモデルに手を出すと後で確実に後悔します。なぜなら、Windows 10を起動した直後の状態で、すでに5GB近いメモリが利用されているからです。新機種のVAIO SX12 (メモリ8GB)では、大して負荷のかかる作業をしていなくても4.8GBほど(全量の約60%)のメモリが使われていました。これはどのパソコンでも大差ありませんから、4GBモデルを買ってしまうと、いきなり「メモリ不足」の状態からスタートしてしまいます。

メモリ4GBモデルと8GBモデルの価格差は数千円~一万円くらいですが、将来的に消費メモリが劇的に減って4GBでも十分に快適になるようなことは起こりえないので、ここは8GB以上のモデルを選択すべきです。

8GBと16GBのどちらにしようかという悩みも出てきますが、一般的な利用シーンで8GBを超えるメモリを常時利用することは少ないですし、メーカーもそれを見越して16GBが割高・8GBが割安になるように価格設定してきています。

8GBを超えるメモリを消費する明確な使い方がなければ8GBモデルが無難

「そうはいっても将来的に必要なメモリが増えたらメモリ増設不可のモバイルノートではどうしようもなくなるじゃないか」という声もあると思います。私もこの点はとても悩みました。しかしながら、モバイルノートは基本的にバッテリー駆動であり、そのバッテリーはおよそ1年で劣化します。いたわりモード(80%充電・50%充電)を利用すると5年くらいは劣化知らずで使えますが、概ねそれくらいでバッテリー動作時間に不満が出てきます。つまり、「16GBの物理メモリが必要になる頃には、パソコンの買い替え時が来ている」ってことになると思われます。

この予想が外れてメモリバカ食いの未来になってしまったら「やっぱ16GBにしておくべきだったぜ」ということになりますが、さてどうなるでしょう。ゲームをするなら16GB以上が当たり前ですが、モバイルノートで16GBが最低線になるのは当分先だと思います。

とりあえず今年買うモバイルノートは、「メモリ4GBでなければなんでもOK」だと思います。