「肉食反対！」っていうと、「植物だって生きている！」と反論する人へ聞きたい"１０の質問" に真面目に答えてみる

肉食と菜食の対立はいつもどこかで起こっています。動物が搾取されているから肉食反対という主張をする一部の人々の記事を見ると、「じゃあ植物が搾取されていることをどう考えているの？」と気になります。

amour918.blog.fc2.com

古いブログ記事ですが、興味深いものがありました。私は肉食主義というわけではありませんがお肉大好き派として個人的な意見を述べてみようと思います。ブログ記事を一部引用しますが、私が記事を誤解している可能性もありますので、必要に応じて上記のリンクからオリジナルをご確認ください。

質問に答える前に

 植物は生命体の一部で生きているとか当たり前なので一々そんな事つっこんでくるな、めんどくせーな(-д-｀；)
と毎回思っていますが、
そういう人達が言いたいことはどうやら
「自分は動物と同じように野菜も差別なく扱うから動物も野菜も犠牲にするぜ！」
と主張することが目的のようです。
ベジタリアンは畜産による深刻な森林伐採等、植物の犠牲を増やしている肉食者より植物の犠牲を減らすことに貢献していますが、両方とも犠牲にすると堂々と発言する人達の偉そうな態度は一体どこから来るのか、その残酷さったらないですね。

まず、ベジタリアンが植物の犠牲を減らすことに貢献しているかどうかについて、「飼料となる植物を育てる」→「家畜に飼料を食べさせる」→「その家畜を人間が食べる」というステップがある以上、肉食によって植物が犠牲になっているという主張に間違いはありません。しかし、上記の森林伐採の例から環境負荷という側面に着目すると、ベジタリアンが必ずしも環境に優しいとは言えなくなります。特に日本産の野菜については、栽培の際の投入エネルギーが極端に多く、畜産よりもエネルギー効率が悪い場合もあります。旬でなくとも美味しい野菜を食べるという贅沢をしなければいいのですが、現状でベジタリアンが地球に優しいわけではありません。
参考記事

1000nichi.blog73.fc2.com

しかし、動物と植物を同等に扱う、果たして本当にそんな事が出来るのでしょうか？
そこで、植物だって生きている！という人達に質問したいのです。
返答次第では、肉食反対と主張する事について考え直す機会になるかもしれません。
植物だって生きている！という方へ、１０の質問。
（軽く思いついただけなので大した質問ではありませんが。）
要は植物目線で生活できてる人って事ですよね？

”要は植物目線で生活できてる人って事ですよね？”という質問が出るということは、逆に言うと、菜食主義者は家畜目線で生活できてる人って事でしょうか？そうではないでしょう。

と、いうことで、肉も野菜もキノコも食べる雑食動物の私が、「肉食反対！」っていうと、「植物だって生きている！」と反論する人へ聞きたい"１０の質問" に真面目に答えてみます。

１０の質問

①自分が病気になったり事故に遭っても、仕事休んだり助けを求めたりしないんですよね？

「だって植物だって生きているけど助けを求めたりしないし。」
という事ですよね？

「植物が助けを求めたりしない」というところに大きな誤りがあります。植物は、外敵に襲われるなどの危険な状態において、外部にシグナルを発信しています。ただし、人間にそれが知覚できないだけです。菜食主義者からのこの類の質問を見て感じるのは、「知覚できないものは存在しない」という誤解に気づいて欲しいということです。知覚するのが難しいだけで、植物からのHELP!の声は存在します。「植物が助けを求めていることを認識できないので罪悪感なしに食べています」という菜食主義であってほしくはありません。
参考記事
natgeo.nikkeibp.co.jp

②自分が殺されそうになっても、抵抗しないんですよね？

「だって植物だって殺されているのだから。」
凄いですね、憧れないけど尊敬します。

植物が殺される際に抵抗しないというのは誤解ですね。抵抗力として棘や毒を持つ植物はたくさんあります。菜食主義者がこういう問いかけをしてくる背景には、「抵抗力が弱いものを無意識に殺している」という事実があります。動物は植物よりも動きが素早く、死に対する抵抗がわかりやすいですが、菜食主義者の中の一部の人は、切られる野菜の静かな抵抗に思いを馳せることがないのでしょうか？

また、別の話になりますが、道具なしに肉食獣の前に私が放り出されたら、抵抗は無意味でしょうね。また、ボストンダイナミクス社の軍事ロボットの前では、人間は植物と同じくらい無力ですね。

③レストランで、ステーキに添えられた野菜残してる人いたら、「野菜だって生きてるんだから食えよ！！！」って全てのテーブルに回ってぶちキレてるって事でいいですか？

私は雑食主義なのでお残しする人に良い印象は持っていませんが、極端な〇〇主義者（肉でも野菜でも極端な人）のように他人にブチ切れて自分の主張を押し通すようなことはしません。でも、肉も野菜も、調理されて皿の上にあるのに食べない場合には無意味に廃棄される運命をたどることになるので、「食えよ！」とひっそりと思っています。

④学校でイジメに遭ってる子がいても、「植物だってイジメに遭ってるんだから！」
って一緒になってイジめてるんですよね？

逆でしょう。動物・植物のいずれも生存競争という点で人間同士のイジメと同等以上のヤバいことをしているのだから、少なくとも知性のある人間はイジメを回避する策を講じるべきです。菜食主義者が「動物がイジメに遭っている」→「人間をイジメてもよい」とは思っていないのと同様に、肉食主義者は「植物がイジメに遭っている」→「人間をイジメてもよい」とは思っていないでしょう。

⑤誰かのお祝いの席では、花束ではなく、動物や友人を殺した死体をプレゼントする事もあるって事ですよね？

「花束を贈るのも動物の死体を送るのも同じだろ！」
マナーも何もないって事ですよね？

動物の死体というのが直接的な表現で問題の本質があやふやですが、たとえば、「プリザーブドフラワー」と「動物の剥製」は、本質的に同等物だと思います。また、花束は、たった数日観賞するために育てられ切られて売られるというのを考えると、人間のエゴの産物ですね。

⑥野菜を切り刻む度に葬儀をあげてるんですよね？

葬儀代とか色々大変ですね。ご苦労様です。

「葬儀」という表現ではありませんが、動植物の命を食料としていただくことに対して「命をいただいた」ということを意識するための「いただきます」だと思います。肉であれ野菜であれ、寿命を全うすることなく食料として解体されたことに対して想いを巡らすのは肉食・菜食のどちらにもあることだと思います。

⑦野菜が傷んでいたら入院させるんですよね？

本当にご苦労様ですね。

ベランダ菜園の野菜たちが傷ついていたら移動させたり栄養剤や木酢液を与えてみたりしますね。ええほんとうに苦労しますよ（すっとぼけ）。

⑧野菜を煮込むように、友達のペットも煮込むんですよね？

その友達には勿論
「野菜だって生きてるんだから！」って納得してもらってるんですよね？

菜食主義者は友達の花壇の花を刻んでサラダにするの？しないよね。ね。

⑨バラバラ殺人事件の犯人は捕まって欲しくないんですよね？

「野菜もバラバラにしてるくせに！」ですよね？

 うちのベランダ菜園の野菜たちが他人にバラバラ殺野菜事件されたらその犯人には捕まってほしいです。実家の畑の野菜が獣に食い荒らされたら、その犯獣にイラっとしますね。もちろんバラバラ殺人事件の犯人は捕まるべきです。これ菜食肉食と関係ない話ですよね。

⑩人間(動物)が殺される事と、野菜が殺されることは同じなんですよね？

雰囲気菜食主義の人々にはわかってもらえないと思いますが、人間(動物)が殺される事と、野菜が殺されることは本質的には同じだと思います。しかし、菜食主義者の一部は「命を喰っている」という事実を無視して、「人間(動物)が殺される事と、野菜が殺されることは同じ」→「だったら人間を殺してもいいのか」と短絡します。当たり前のように植物を殺す菜食主義者でなく、人間の生存のために植物を犠牲にしていることをきちんと認識している菜食主義者であれば、野菜も家畜も等しく犠牲者であることを感じ取れるはずです。

肉食反対！なら、「植物だって生きている！」って言ってる人は本当にそんな生活送ってるんですかね？
全てYESと答えられる人だけ、それを言う権利がありますよね。
NOが含まれるならそれは肉食を続けたいが為に、動物も植物も犠牲にする事を望む、残酷人種定番のただの言い訳です。
愚か者アピールしてただ恥ずかしいだけですから、植物の命の存在を利用して2度と命を語らない方がいいと思います。

だけど、"植物と動物は一緒"だけど、"人間と動物は違う"という事にしたがる人がこれまた結構いるんですよね。
人間と動物。
動物と植物。
どう見ても動物と植物の方が違うでしょうに、、(-д-｀；)
差別と区別の違いも理解できない人間がそこら中に存在してるなんて、
本当に恐ろしい世界ですね、、、

 下等動物の中には共食いがあるものの、「人間が人間を食べること」はめったにないですから、食料としての動物から同種の動物（この場合は人間）を除外するのは普通の感覚だと思います。それはそれとして、食料としての動物（家畜）と食料としての植物（野菜や果物）に勝手に優劣をつけて「俺はこっちは喰うがそっちを喰う奴はオカシイ」という極端な主張をする人々がいるのが本当に恐ろしいです。動物も植物も、遺伝子を持ち、次世代に遺伝子を受け継いで増殖する生物という点で等しいのです。人間もその意味で他の生物と違いはありません。
他の生物を捕食することなく太陽光と酸素・二酸化炭素から炭水化物を合成することができる唯一の存在である植物を当たり前のように貪り食っているその口で「動物はかわいそう」などとのたまうのを見ると、極端な菜食主義者は生命の本質を１ミリも理解していないんだと、がっかりします。

注：この記事を書くきっかけとして”さっち～”さんによるブログを引用させていただきましたが、”さっち～”さんの問題提起に対して私の意見を書いたものであり、”さっち～”さんの記事を否定・中傷する意図はありません。菜食・肉食・雑食の間の意見の食い違いは個人の思想であり、どれか１つの共通認識に収束する類のものではないと思っています。