遮音性能最強のイヤーマフを2年使った感想
持ち物は少なければ少ないほどよいと思っている私ですが、このイヤーマフは手放せません。
最強と言われるイヤーマフ - 3M PELTOR X5A
なぜイヤーマフを買ったのか
大人には、静かな空間が必要です
自分の家にはテレビを置いていないのですが、実家にはテレビがありまして、両親がテレビ好きなんです。このため、リビングのテレビはほぼ常時稼働しています。そして私の書斎がリビングの隣で、テレビの音がガンガン入ってくるわけです。書斎で読書したりちょっと勉強したりというときに静かな環境が欲しくなることがありますが、テレビを楽しんでいる最中に「消して」とか「音量下げて」とかいうのも悪いので、自分で対策できるものが必要になったわけです。
耳栓じゃダメだったの?
遮音性の点で言うと、高性能な耳栓と高性能なイヤーマフはいい勝負であって甲乙つけがたいです。コストの点で言うと、耳栓の方が圧倒的に安いです。それでもイヤーマフを買った理由は、「耳栓を長時間付けていると耳が痛くなる」からです。イヤーマフを買う前は、フォームタイプの耳栓を使っていました。この耳栓は、圧縮した状態で耳の中へ押し込むタイプで外耳道を圧迫し続けるので、半日以上連続して装着していると耳が少し痛くなりました。
なぜX5Aを選んだの?
遮音性能の高いイヤーマフを選ぶに当たって、いろいろとググりました。その結果、NRR値という指標が遮音性能の目安になっていることが分かりました。NRRはNoise Reducation Ratingの略で、その数値はEPA(米国環境保護局)が査定した遮音性能を表す数値だそうです。
どの程度の遮音性能が自分に必要なのか
NRR値は、
(外部の騒音の音圧)ー(NRR値)=(自分の耳に届く音圧)
として、自分が必要とする遮音性能を見積もるのに利用できます。 たとえば、掃除機をかけているときの騒音(約70dB)を図書館レベル(40dB)まで静かにしたい場合には、NRR値30dB程度の遮音性能をもったイヤーマフが最適です。
(参考)騒音レベルの例http://www.toho-seiki.com/info04_e.htm
X5Aの遮音性能
PELTOR Xシリーズは、X1AからX5Aまで、遮音性能の異なる5モデルがあります。各モデルのNRR値は以下の通りです。
- X1A:22dB
- X2A:24dB
- X3A:28dB
- X4A:27dB
- X5A:31dB
X5Aの遮音性能はNRR値31dBです。これは、テレビの音をささやき声レベルまで小さくしてくれる性能です。上記の引き算によれば、ドア一枚隔てたリビングのテレビの音に困っていた私の場合、X5Aを使うことでテレビの音をほぼ無音にできると考えられます。
X5Aの吸音材
X5Aの吸音材は、普通のスポンジとは違い、密度が高くもちもちした感触の吸音材です。防音室や無響室の壁に取り付けられている吸音材に似ています。試しに吸音材を外した空っぽのX5Aを耳に当ててみたところ、貝殻を耳に当てたときのような音が聞こえました。 この吸音材のおかげでX5Aは高い遮音性能を達成しているんですね。
実際使ってみた感想
完璧に近い遮音性能
2年ほどX5Aを使っていますが、期待した通りの遮音性能を発揮してくれています。
- テレビの音は完全に遮音できる
- 掃除機の音はほぼ遮音できる(掃除機を使っていることがかろうじて分かるくらい)
- イヤーカップがデカいので、イヤホンを付けた状態でX5Aを装着することもできる
- さらに耳栓との併用で究極の無音空間
- 重さには慣れる(重くて首がどうこうなるようなことはありませんでした)
遮音の観点からはX5Aは完璧に近い製品だと思います。また、2年使ってもどこも傷んでいないので、耐久性はかなり良いです。柔らかいイヤーパッドも割れたりヒビが入ったりすることなく、購入時と変わりません。
イヤホンが干渉することなくすっぽりと収まるのは、棚ぼたでしたが重宝しています。
不満な点はある?
当初の目的に沿って使う限り不満な点はありません。 しいて言えば、
- デカいので外出先へ持ち出すのが億劫
- 外で付けたらへんな人だと思われそうなので室内専用
- 遮音性能が高いがゆえに逆に自分の鼓動音が気になるときがある
というくらいでしょう。
イヤーマフを探していてどのモデルがいいの?と悩んでいる方は、
(外部の騒音の音圧)ー(NRR値)=(自分の耳に届く音圧)
の式を参考にしてイヤーマフを選ぶと失敗しにくいので、ぜひお試しください。