minimalistic

がんばらないで自由になるためのブログ

新社会人に知ってほしい一生使える貯蓄法

f:id:SITARA:20180323223937j:plain

貯蓄ゼロ世帯の増加や老後破産・下流老人の話を耳にする機会が多いですが、そのような悲惨な状況になるかならないかは、実は社会人になった最初の数年間にお金とどう向き合うかで決まります。このエントリでは、どうやって貯蓄すれば負担が少ないのかについて、新社会人向けに解説します。

目次

社会人一年目の貯蓄法

社会人一年目は、借金をしないことだけ気を付ければいい

社会人になったばかりのあなたは、自分の力で稼いだ月給の重みを実感しつつも、どのようにそのお金を使うのが正しいのか分からない状態にあるでしょう。誰だって最初はお金の使い方・貯め方の素人ですからこれはしかたがありません。なので、社会人一年目には、たった一つだけ、「借金をしない」ことを徹底してください。ここで借金をするかしないかで後の人生が大きく変わります。貯蓄ゼロでも構いません。自分の給与の範囲内で生活できることが目標です。自分の給与だけでは生活できない場合には両親や親族に相談し、決して貸金業者に手を出してはいけません。

入社一か月目の給与は満額でない場合あるので注意

4月1日に入社した新入社員が4月分として受け取る給与は、会社の給与締日によっては一カ月分より少ない場合があります。たとえば、会社の給与締日が15日で給与支払日が月末の場合、4月1日入社の新人の給与は、4月1日~4月15日までの半月分です。一か月目から満額もらえると思っていると「えっ?」となりますが、計算間違いではありませんので注意しましょう。また、このような場合、皆勤手当もつきません。

社会人一年目の最初のボーナスはお小遣い程度の金額

近年は人手不足の影響もあり賃金面の待遇が少しずつ改善されています。標準的なレベルの企業に就職しているのであれば、ボーナスが出るところも多いでしょう。就職して最初のボーナスはうれしいものです。

しかしながら、就職して最初のボーナスはお小遣い程度の金額であることが一般的です。なぜかというと、夏・冬のボーナスを支給する一般的な企業では、たとえば6月に支給するボーナスは、前年11月~当年4月あるいは前年12月~当年5月の半年間を評価期間として評価されることが多く、4月入社の新入社員は勤務実績がほとんどないものとしてカウントされます。ボーナスは、一般的に評価期間の80%以上出社していることが最低条件ですから、たとえお小遣い程度であったとしても、4月入社の新人が6月にボーナスをもらえるのはむしろホワイトなのです。少ないとか文句言ったらばちが当たります。

ですから、社会人一年目の最初のボーナスをあてにして生活してはいけません。

フルボーナスが出ても、ボーナスがあることを前提としない

ボーナスの使途に関するアンケートによれば、ボーナスは全額貯金というのが最近のスタンダードです。バブル景気の頃はボーナスで旅行へ行ったりすることもあったようですが、ここ30年ほどは、そのような消費行動をする人は減っています。

ボーナスを貯蓄に回すときのテクニックとして、「ボーナスを生活費から切り離して別口座に貯金する」というのがあります。普段の給与振込口座や生活費用の口座にボーナス分をいれておくと、「毎月の給与を少し超えて使ってもよい」というような気持ちの緩みがどうしても生まれてしまいます。たとえ意志が強くても、「今回だけは例外」というのから始まってなし崩しにボーナスが消えてゆきます。

そうならないように、ボーナスは「日常生活には必要ないもの」としてきっちりと区別することをお勧めします。今後景気が悪くなって「ボーナスが出ない!」なんて事態になった時に、ボーナスを前提とした生活設計をしている人は容易に破綻しますが、ボーナスをあてにせずに生きるならば何の苦も無く対処できるでしょう。

社会人二年目以降の貯蓄法

昇給があっても生活レベルを上げない

会社で一年間頑張ったあなたの給与は二年目にはアップすることでしょう。せっかく給与が上がったのだからちょっといいものを買いたいと思う人もいると思います。しかしながら、ここで我慢できる人と我慢できない人でその後の人生が大きく変わります。社会人一年目のとき、あなたは「給与の範囲内で生活する」ことを体験しました。それならば、二年目も一年目と同じ金額で生活できるはずです。

実は、人間は、いったん生活レベルを上げると下げられない生き物です。欲しいものが手に入らないストレスよりも、今持っているものを奪われることに対するストレスの方が何倍も強いのです。このようなストレスの非対称性から、生活レベルを切り下げることは、よっぽどのことがない限り困難です。昇給分は、ボーナスを別口座に入れたのと同様に、生活費に繰り入れることなく貯蓄へ回しましょう。

貯蓄は「生活費の余り」ではない

よく、「余った分は貯金しましょう」と言われますが、この考え方だと、「そもそもお金が余らない」なんてことがよく起こります。目の前に使えるお金があればそりゃ使いたくなりますよね。しかも自分で稼いだお金の使い方は自由ですから、なおさらです。なので、貯蓄をすると心に決めたならば、「手取り給与から貯蓄を引いた残りの金額で生活する」という順番で考えて、給与が振り込まれたらすぐ貯蓄分を生活費から切り分けましょう。

金利時代の今、定期預金をする意味はあまりない

今年新社会人になる皆さんは定期預金の利息が年8%~10%も貰えた時代があったことを知っていますか?それに引きかえ、最近の定期預金の利息は年0.01%やそこらで酷い有様です。こんなわずかな利息のために1年とか3年とか資金を拘束されるのは割に合わないと思いませんか?なので、万が一お金が必要になった時にすぐに引き出せる普通預金で貯蓄を作った方が何かと便利です。

“天引き”で無理なく貯蓄

財形貯蓄を利用すると貯蓄が捗る

財形貯蓄は、給与からの天引きで行う貯蓄制度です。財形貯蓄には、「一般財形貯蓄」「財形年金貯蓄」「財形住宅貯蓄」の3つがあります。
財形貯蓄は、自分の貯蓄なのに使途が制限される場合もあって不便なのですが、ライフイベント(結婚、マイホーム、教育、老後など)で必要となる資金を「天引き」という形で作ることができるメリットがあります。大昔は税制優遇もあったのですが、現在財形貯蓄をするメリットは、この「天引き」できるということに尽きます。給与振込口座へ振り込まれた金額をすべて使ってしまったとしても、あらかじめ財形貯蓄として天引きされた分には手を付けることができないので、知らない間に確実に貯蓄が増えてゆくのです。財形貯蓄ができるかどうかは会社の人事部か総務部の担当者に聞いてみましょう。

会社で確定拠出年金の制度が使えるならマッチング拠出をしよう

もしあなたの会社が確定拠出年金に加入しているのであれば、「マッチング拠出」をすることをお勧めします。マッチング拠出とは、自分の給与の一部を、確定拠出年金の掛け金として「天引き」してもらうものです。さらに、確定拠出年金の場合には、掛け金の一部が税金の控除対象となってお金が戻ってくるというメリットもあります。税金が返ってくるメリットを享受するためならば、確定拠出年金内で投資信託や保険商品に投資する必要はありません。元本保証型でも十分すぎる税制優遇メリットが受けられます。投資に関する知識が深まった時に備えて資金を貯めておきましょう。

 

まとめ

いろいろと書きましたが、貯蓄できる人になるための基本として、次の2つを覚えているとよいです。

  • 生活レベルをむやみに上げない
  • 貯蓄分を引いた残りが生活費

社会人となり自分の力で稼ぐようになると、いろいろとお金を使いたい誘惑も増えてきます。貯蓄ゼロや破産などの転落人生を回避するためにも、大切なお金をどのように扱うかについて一度考えてみてください。